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トイレを借りると《不義密通》の罪?!


厠250-2.jpg


人間、何が原因で命を落とすかわからないものです。

佐賀鍋島藩のある侍が城下町を歩いていると、急に腹痛にみまわれた。

近くの家に駆け込み「ゴメン、急にゲリピーになっちゃった、

ちょっとトイレを貸してくんない」と侍言葉で言った。


「許せよ、拙者不意の腹痛故、暫時厠を借用したい」てな調子。


「いいわよ、汚くしてるけど、どうぞ」と、お内儀。

「ウム、かたじけない


袴を脱ぎ捨て脱兎の如く奥のトイレに一目散。

やがて、スッキリとした顔で戻ってきた侍。


と、マァここまではなんでもない話なのですが、そのあとがマズかった。


間の悪い時はしょうがないもので、そこへ亭主が帰ってきた。


若いお内儀の傍に脱ぎ捨てられた袴、下半身をモゾモゾやっている侍。


この情景をみて

「この二人は徳川幕府の行く末について話合っているんだべか」

などと考えるノンキな亭主はいない。


亭主は女房と侍を、おおそれながら、と訴えた。


訴えを受けた藩当局が二人を取り調べて下した判決は、


「女の前で無遠慮に袴を脱いだ侍、それを許した女、両名とも

不義密通同様の振る舞いである」


「ンな、ムチャな」

「あたしゃ、親切で貸したんだヨ」


二人の申し開きは受け容れられず、


トイレを借りた侍は切腹、トイレを貸した女も哀れ死罪となってしまった。


 かの鍋島藩士、山本常朝武士道とは死ぬこととみつけたり”の

名著『葉隠』にある実話である。


みなさ~ん、トイレを借りるときは気をつけましょうね!



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